日曜日


私はなぜか年配の人から声をかけてもらうことが多い。学校に来ている料理のワークショップの先生に、「日曜日は何をするのか」と聞かれたので、「まぁ、適当にぶらぶら過ごしています」と答えると、「それならば」と誘われて向かったのが教会。

待ち合わせ場所に行くと、すぐに教会に行くのかと思いきや、遠くの教会で時間も決まっているから、まずは朝ごはんを食べることになった。スペイン語では、朝食はdesyuno(デサジューノ)という。私の勝手なイメージかもしれないけど、desayunoに出かけるのは日本の「モーニング」を食べに行くのと似ているかもしれない。モーニングよりも、もっと豪華でゆっくり食べるのがdesayunoという感じだ。

それから、バスに乗って教会に行った。セントロを少し外れるだけで一気に街の雰囲気が変わる。素朴な田舎の風景になった。メヒコには珍しいプロテスタントの教会で、バンドの演奏やら牧師さんの話がパワーポイント的なもので行われたりで、厳かというよりもカジュアルな感じだ。でも、牧師さんが爆裂に早口なのと、単語が難しいので全く言っていることがわからず、申し訳ないがちょっと居眠りしてしまった。

そのあと、先生のお母さんと妹さんとその娘とお昼ご飯を食べに行った。自宅を改造した(駐車場のようなスペースに席と調理場が置いてある)食堂で、エンパナーダというものを食べた。エンパナーダは、通常は三角のパイ生地に具が入っているパンのことを指すと思っていたのだけど、オアハカではトルティージャの中に具を挟んで二つにおって焼いたものをエンパナーダと呼ぶらしい。

その「エンパナーダ」の中身は、amarillo(アマリージョ・黄色)という一見カレーのようなソースと鶏肉が挟んであって、これがまぁ~、おいしいこと!!これもモーレの一種なんだそう。オアハカはモーレで有名だけど、チョコレートを使っているというモーレネグロがもっとも有名なので、てっきりモーレにはすべてチョコレートが使われているのだと思っていた。Wikipediaによると、「ソース一般、およびソースを使用する料理一般の総称」なんだそうな。知らなんだ。とにかく、このモーレが絶品!!そして、一緒に飲んだtejate(テハテ)という飲み物もこれまたおいしくて、うおおおおおとうなってしまった。(また今度写真付きで紹介します。)

トルティージャもその場で生地を伸ばして作って、comal(コマル)というトルティージャを焼く鉄板で炭焼きにしてくれて、あたり一面いいにおいが立ち込めていて、おいしくないわけないというこの状況。トイレを借りれば、完全に普段家族がシャワー室兼洗面所として使っているらしく、歯ブラシやシャンプーが置いてあり、完全に民家なんである。しかし、これはほんまに、セントロや今までその辺の屋台で食べたどこのものよりもおいしかった。やっぱり、ローカル人は知ってるところが違うなぁ。そして、1人ではここはたどり着けそうもない……。公共の乗り物だけでたどり着くことはできるのだろうか……。

そのあと、先生のお父さんの故郷だという村に連れて行ってもらって、教会を見学した後、お父さんのお墓参りをした。

なんだか不思議な一日だったな。

写真:お墓の前にある古くなった花やお供え物専用のごみ箱。


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