テキスタイルミュージアムの展示

久しぶりの投稿になる。前回の投稿が9月とは。もう2か月もたったというのか。そして、今年もあと2か月。ということは、この調子でいけばあっという間に年が明けてしまうということか。うーん、早い。

10月の終わりから「死者の日」で街はかなりにぎわっていたオアハカ。そんな中私自身は、一番盛り上がるとされる10月31日から急に熱が出てベッドで寝込むという過ごし方になってしまった。10月最終週と11月の最初の週はわけあって早朝に用事が舞い込んで、それというのが朝7時から8時の用事で、6時に起きるという生活が続いていた。しかしこれがとてもよく、朝の時間がゆっくりと過ごせて、まだ人の少ない街を散歩をすることができたり、死者が帰った後のお墓を見に行ったりもした。そういうわけで、少し違う角度から見た死者の日は、祭りのどんちゃん騒ぎ以外の場面もみられて結構よかったと思っている。(でも熱が上がるのはもうごめんだと切に願う。)

さて、そんな中久しぶりにMuseo Textil(テキスタイルミュージアム)に足を運んできた。死者の日前ということで、センパスチルというマリーゴールドの花できれいに飾りつけされているのだろうなぁ、と思ったのだ。

階段にセンパスチルの花。いいにおい。

しかし、センパスチルどころの騒ぎではなかった。今している展示がめちゃくちゃツボだったのでこれはぜひとも紹介したいと思いブログのページまで開いた次第である。

第1室では"Las Molas"という展示でパナマのテキスタイル技術「Mola(モラ)」が紹介されていた。Las MolasはMolaの複数形のである。

率直に言うと、モラ、やばい。

というのも、入ってすぐのところにその技法を紹介するビデオが設置されてあったので見始めたのだがその工程の果てしなさに息をのんだ。

まず土台となる布に別の布を置く、そして2枚目の布を様々な形に切り抜く。すると土台の布の色が見えてくるのだが、2枚目の布の端をていねいに縫い織り込んでいって模様を完成させる。その形というのがこんな感じなのだ。


想像になってしまうけどたぶん、上部のところは黒い下地の布の上に赤い布を重ねて三角にくりぬき、淵を始末。そのあとにいろいろな色の布で一回り小さい三角形を作ってそれをアップリケにして縫い合わせていると思われる。

真ん中下のものに関してはもはや謎。(と言ってしまっては元も子もないが。)ただ、平面に布を縫い合わせているのではなく、布が層をなしていることがわかると思う。

やはり、作り方をさらりとでもいいから知っておくというのは大切だとつくづく感じた。もし、この布の作品がどのように作られているのか知らずに展示を見たら、ただ「うわ~、なんか複雑ですごいな~」くらいで終わってしまったと思う。

ビデオではモラの作り方を説明する女性の手元が映されているのだが、細い線のデザインが多く一針一針が本当に小さい。縫い合わせるのではなく、縫い重ねるので曲線などの表現もできてるわけだが、いやぁ、細かい。


それを見た後に見て回ると、もはや頭がくるっているとしか思えない(最高の誉め言葉として。)作品の数々。一体どれだけの時間と手間暇が費やされたのだろうと思うと、本当に気が遠くなる。



鹿の刺し子圧巻!!色の組み合わせといい、デザインといい、このイマジネーションというか世界観は本当に素晴らしい。デザインの意味とかも一つ一つ見ていけばもっと味わい深く鑑賞できるのだろうなぁ。


刺繍を施されているところもあり、チェーンステッチとかもめちゃくちゃ細かくてうなる。それなのに、なんだこの猫のゆるい顔は!!!せこい!!!めっちゃいい!!!!

というわけで初めて知ったMolaという技法。この展示は激熱だった。

第2室ではBill Stecherさんのキルト(パッチワーク)が展示されていて、これがまたモラの技術との違いを目で見て感じることができるのですごくよかった。


パッチワークは布と布を縫い合わせるもので、私の母もするのでその工程を近くで見たら、これまた気の遠くなるような作業ばかりである。

パッチワークは平面に布を並べていくので、モラに比べると曲線も緩やかな感じがする。重ねるのでは並べる作業なのでのでその配色や布の配置が楽しいと思う。


テキスタイルミュージアム粋だな、と思ったのはパッチワークの体験コーナーがあったところ。同じ形でも並べ方や配色を変えると色々な模様ができるのだよ、というのを体験させてくれる。

こうやって比較すると、パッチワークはパズルのようでモラは絵を描くことのような印象を抱く。どちらもものすごい技術なのだなということを感じさせられた。知らんことを知ることができる場所、そう、それがミュージアム、というのを一人でど体感したひと時だった。そして、このミュージアムは入場無料。うれしすぎる。期間中また見に行こう。

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